固定資産税の計算方法

固定資産税の計算方法を解説!路線価・再建築価格方式とは?

固定資産税は、土地や建物といった固定資産を所有している人が毎年納める地方税です。この税額がどのように決まるのか、また、土地と家屋それぞれの評価方法である「路線価方式」と「再建築価格方式」について詳しく解説します。

1. 固定資産税額の基本的な計算式

固定資産税額は、以下の計算式で求められます。

固定資産税額 = 課税標準額 × 税率(標準1.4%)

1-1. 課税標準額の決定

原則として、固定資産の評価額がそのまま課税標準額となります。この評価額は、総務大臣が定めた「固定資産評価基準」に基づいて市町村が決定し、3年ごとに見直されます(評価替え)。

主な特例措置(軽減措置)

  • 住宅用地の特例:住宅用の土地は、課税標準額が評価額の1/6または1/3に軽減されます。
  • 新築住宅の特例:新築から一定期間、税額が1/2に減額されます。(戸建は3年間、マンションなどは5年間など)

1-2. 税率について

標準税率は1.4%ですが、市町村の条例によってこれと異なる税率が適用される場合があります。


2. 土地の評価:「路線価方式」とは

市街地にある宅地の評価に用いられるのが「路線価方式」です。適正な時価(公示地価の約7割)を基準に評価額を算出します。

2-1. 路線価の定義

路線価とは、道路に面した標準的な宅地の、1平方メートルあたりの価格を指します。この路線価を基に、個別の土地の評価額を算出します。

2-2. 評価額の計算と補正(画地計算法)

路線価は標準的な宅地を想定しているため、個々の土地の形状や利用状況に応じて「画地計算法」による補正が行われます。

土地の評価額 = 路線価 × 画地計算法による補正率 × 土地の面積

主な補正の例

補正の種類 目的
奥行価格補正 奥行きが長すぎる、または短すぎる土地の利用効率の低下を反映。
間口狭小補正 道路に接する間口が狭い土地の使いづらさを反映。
不整形地補正 土地の形がいびつで利用効率が悪いことを反映。

3. 家屋の評価:「再建築価格方式」とは

家屋(建物)の評価に用いられるのが再建築価格方式です。実際にいくらで建てたかではなく、「今建て直すらいくらかかるか」を基準にします。

3-1. 再建築価格の定義

再建築価格とは、評価時点において、対象の家屋と全く同じものを新築すると仮定した場合にかかる費用のことです。屋根、内壁、設備などの資材を細かく点数化(評点化)して算出します。

3-2. 評価額の計算

再建築価格から、経年による価値の減少分を差し引いて評価額を決定します。

家屋の評価額 = 再建築価格 × 経年減点補正率 × 評点一点当たりの価額

経年減点補正率とは

建物の経過年数に応じて、損耗による価値の減少分を補正する率です。築年数が古いほど、この率が小さくなり、評価額が低くなります。


4. 【補足】固定資産税路線価と相続税路線価の違い

「路線価」には、固定資産税用と相続税用(国税庁)の2種類があり、用途や価格水準が異なります。

項目 固定資産税路線価 相続税路線価
使用目的 固定資産税・都市計画税の課税 相続税・贈与税の課税
価格水準 地価公示価格の約70%を目途 地価公示価格の約80%を目途
決定主体 市町村(東京都) 国税庁(税務署)

固定資産税路線価は相続税路線価よりも約1割低く設定される傾向があります。


まとめ

固定資産税の計算は複雑ですが、その基本は「課税標準額 × 税率」です。土地は路線価方式、家屋は再建築価格方式という異なる評価基準が用いられ、公正な評価に基づいて税額が決定されています。ご自身の所有する固定資産の評価額は、毎年送付される納税通知書でご確認いただけます。

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